インドア出身の方へ

昔のクライマーはインドアのボルダリングジムはなかったので、アウトドア=外岩が初めてのクライミングと言うのは普通のことでした。

一方、現代のクライマーは、インドアのクライミングジムでスタートし、アウトドアへ進む方が大半です。

ちなみに当会では、この進み方の人間は少数派ですが、雨の日は外は登れませんので、インドアジムを拠点とします。

インドアとアウトドアの大きな違いは

ルートファインディングです。

外岩では、ホールドに目印がついていません。ので、インドア・ボルダリングで上級グレードが登れる方でも、最初は、その岩場のもっとも易しいグレードから慣れてくださいませ。

また、アウトドア独特のリスクがあります。

・落石
・天候急変
・岩の冷たさ、ぬめりなどの季節ごとのコンディションへの対応とその方法
・支点の遠さ
・ビレイの難しさ ケースバイケースですので、より思考力が求められます。
・虫
・日射
・フリクションの変化

実は、アウトドアで易しいとされるⅣ級の岩場(一般にインドアの10級以下)でも、死亡事故は起こりえます。というのは、インドアで練習できるムーブが非常に限られているからです。

知り合いのクライマーは被った壁の5.11は登れますが、易しい5.7のスラブが登れません。

1)バックアンドニー
2)マントル
3)あらゆるクラック系 
4)ステミング
5)おかちもち
6)ニーバー

などなど、インドアで習得できないムーブがⅣ級ですら、てんこ盛りですので、インドアグレードにこだわらない課題選択をお勧めします。

所詮、インドアで練習できることは結構限られているんですよね。

でも、フィジカルや、ツイストなどのムーブ、指力のアップについて、インドアではインドアのメリットがありますので、外岩に向かいたい方は、ぜひステップアップされ、新たなムーブの広がりをご経験されることをお勧めします。

一般にインドアでスタートした人であっても、リードクライミングをしない人が増えていますので、ビレイの習得は、竜岩のスポーツクライミング教室をお勧めします。ビレイはビレイで永遠に続く技術習得、という面があり、とくにアウトドアではシビアに高い技術が要求されます。

一般的に、ということですが、インドアジム出身のクライマーは、次のようなプロセスをたどります。

1)ビレイをマスターする 
2)結び変えをマスターする
3)支点構築をマスターする
4)落ちて行けない場所を理解する

1)スラブで、足を使って登ることを覚える
2)フェイスを習得
3)オーバーハングを習得
4)クラックを習得
6)ワイドを習得
7)沢(濡れた岩)、アイス(冬の沢)、ドライ(岩をギアで登る)など、高度化します

足を使ったクライミングを覚えるまでは、なかなかリードへは進めません。理由は、すぐに落ちることは、インドアのボルダリングジムと違い、非常にリスクが高いためです。

落ちることを怖がることを覚える必要があります。

一方で、リードではなく、ボルダーに適性がある方もいらっしゃいますので、そのような方には、適した会やグループをご紹介いたします。

外岩ボルダリングには、外岩ボルダリングのリスク管理があり、ボルダー用の装備もリードより少ないとは言え、クラッシュパッドの購入などが必要です。

この本に必要なことがコンパクトにまとまっています。


人気の投稿