見晴らし岩 カムセット練習

■ カムの強度向上

雨上がりのポカポカ陽気の見晴らし岩に行ってきました。

整備の用事が、鬼ヶ鼻の岩場にありましたが、強風のため、南面の見晴らし岩のみに変更しました☆

さて、クライミングの世間では、ボルトありのクライミングから、ボルトレスへの流れが若い人の間で復活中です。背景にカムの進化があります。強度が向上し、小型のカムでも落ちれるカムが出ています。ただし、高額です(笑)。

”カムなんて強度が低くて落ちれないから…”と避けていた方にも、納得が行く可能性が増えた。

一般サイズのキャメロットc4で14kN程度の強度があります。

人体は12~13kNで壊れますので、それ以上の強度があれば、プロテクションとしての機能を果たす。

また確保理論では、一般に60kgの人が高さ3mから落ちると9kNの衝撃荷重がかかるとされています。

最近のロープの進化もあります。伸びで衝撃を吸収します。よく伸びるってことです。

とはいえ、適切に設置されたボルトは、25kNとされていますから、まだまだカムがボルトと比べれば脆弱なプロテクションであることは否めません。

ボルトは、老朽化や腐食、いい加減な施工が、外から分かりにくいのが弱点です。現在、今から20~30年前に設置されたボルト類が、軒並みリボルト期を迎え、リボルトが進んでいない。ということで、ボルトクライミングのリスクが増えていることが、クラック回帰への流れの背景にあるのかもしれません。

セットも経験なので数を稼ぎましょう!
カムの設置の良しあしは、見た目で分かる。設置するのがクライマー本人(自己責任)というのが良い点です。

《まとめ》
ボルト
・耐久性が高い
・施工が困難 特殊な工具が必要
・施工のよしあしが外から見て分からない

カム
・岩を痛めない
・設置が容易
・登る本人が設置
・好きなだけ入れられる
・良しあしが見て分かる


青のドラゴンカム
■ トラッドとクラック

見晴らし岩はトラッドは可能ですが、クラック登りは別の岩場での習得が必要です。

一般的に、カムは、ワンセットずつザイルパートナーを組む同士が持ち寄り、2セットあれば安心です。

本チャンではあると安心が増えます。

現代では、リムーバブルプロテクションとして、ハーケンの代わりにカムを持ち寄ります。

このようなクライミングがトラッドで、トラッドの練習に見晴らし岩は、最適です。

一方、クラッククライミングというのは、ムーブが特にクラック特有の登り方を要求されるものです。対角線クライミングとジャミング技術が代表例です。

またフリークライミングの聖地であるヨセミテなどに行くとしたら、クラック特有のクライミングの習得は必修です。

見晴らし岩では、左右の易しいルートで、カムのプレースメントを練習することが可能です。クラック独特のクラック登りやジャミングを習得するのは、別の岩場に譲りましょう。

カムのセットに関しては、見晴らし岩ではクラックが、

フレアしていたり、
奥まっていたり、
ポケットだったり、

と色々なケースがあり、良い練習環境であることが確認できました。

南面で標高が高く、冬に温かく夏に涼しく、大変使い勝手の良い岩場です。


癒されるわ~


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