井原山 歩きトレーニング
■ 蘇る初心者時代(笑)
昨日は、少しは、”歩き”もしておきたい!と思い、井原山にトレーニングに行きました。
ご近所の背振、私は全山縦走、まだ歩いていないので、歩いてもいいな~という思いがあります。今年こそはやっておきたいです。
背振の全山縦走は70km!歩き甲斐たっぷり。来てすぐのころ、やるべきだと分かっていたのですが…。給水や幕営がネックで…。イノシシに一人でご対面はやだなぁ…とか。
今回は、女性の初心者の方との山です。蘇る自分の初心者時代…(笑)。
■ 山の選択
今回は本当は晴れたら久住へ偵察と思っていたのですが…久住はしっかりトレイルがある安全な山だからです。しかし、展望を求める山なので、何も見えない曇りの時にわざわざ行くものでもないだろうと、近所の山に変更しました。
宝満も候補に挙がりましたが、石畳=滑る。宝満も色々ルートはあるけれど…、辞めておきました。
雨だったので、体が冷えるだろうし、と思い、ほとんど樹林帯で風が避けれる山&温泉がある山が候補に。
候補には野河内往還もありましたが、普段地図をもって山に行ったことがないという段階の方だったので、辞めておきました。野河内往還は、エアリアの地図にない登山道で、道の整備度合いがあまりきちんとしていない可能性が濃厚だからです。
それにピークハントだと累積標高があるので、少々きついかもしれないと思いました。
スキルが未知数の方と行くには、あまり累積標高差がない縦走路みたいなところがいいかもです。
■ ヘッドライト
以前2名のクライマー初心者をクライミングで見晴らし岩や油山川に連れて行ったことがありますが、初心者さんは軒並みヘッドライトを持ってこない。とても多いというか全員そうです。
低山=道迷い。低山=景色がどこも同じ。迷う=暗くなる。暗くなる=ビバーク…。
背振の稜線は、スタートすると早速、杉植林です。
近場の山というのは、あちらこちらから道が合流するもので、ピンクテープを追っかける山をしているだけだと、下りには、合流したピンクテープが「こっちにおいで」に見えてしまい、そちらに吸い込まれて行ってしまうリスクがあります。植林って360度景色が似ているからですね。
仮にそうなってしまい、来た道でないところに入ってしまっても、それと気がつくのが遅いと?暗くなれば動けません…ヘッドライト、もしくはレスキューシートが必要。
一般登山者の初心者さんの場合、そんなリスクは分からないので、ヘッドライト&レスキューシートを持つニーズ自体が分からないだろうなぁ…。
下手に動くと、小さい山でも崖はいっぱいあるので、人はコロンと転がって頭でもぶつければ、その上に雨でも降れば寒くなって、えらい目に合います…。まぁ、そうそうないとは思いますが。
■経済ペースで歩く
歩きというのは、ほんと驚くほどゆっくりでいいのですが、”ゆっくり確実”を積み上げていると、まぁ、自然とだんだん早くなっていきます。
誰か人と歩くのは、ペースを作る段階ではいいのです。話をしながら歩いても、息が切れないくらいがいいので。おしゃべりする相手が必要です。
これが一人だと気がつかないうちにハイペースになってしまいますよね。
マフェトン理論で、心拍数が120くらいで歩くと脂肪燃焼効率が良いと言われていますが、たぶん、それは経済ペースなのではないか?と思います。
山の世界では言葉として、経済ペースという言葉がなかなか使われなくなったような気がしますが…気のせいかなぁ?
私はここはトレランも可能な道だなぁと思いました。ただランするにしても、登りだしのエンジンかけ始めは、ゆっくりがいいかもしれないです。
■笹、展望地
井原山までは、あとはミヤコササの中をくぐりながら歩く楽しいのんびりした道でした。心配したぬかるみも、そうひどいことはありませんでした。笹にはマダニのリスクがあります。おしっこのときは笹のところより違うところがいいかも(笑)?
井原山の開けた展望地では、福岡市内が見下ろせ、そして、お!という幕営適地を発見しました。でも、テントは一つが限界っぽいです。
■ 体をいたわる
山頂で、彼女がおいしいキビのおにぎりをくれました!うれしかった。
帰りに三瀬で温泉に入って終わりにしました。山で汗をかいた後は、温泉に入って筋肉を緩めると、体の負担も取れて、とってもいいです。
私はレディースディになってしまい入れなかったので、おいしいいちごアイスを食べました☆
■ まとめ
しかし、初心者時代の方にとって、ウエアやザックよりも、
ヘッドライトとレスキューシートは必携だな~と
今回、強く実感しました。装備は、やはり易しい山に何度か行って、自分の持ち物を見せてあげるのが一番良いことかもしれません。
私も初心者時代に買ったヘッドライトは3年くらい全く出番がなかったといえば、そうなのですが(笑)。
今回お伝えした技術スキルは以下です。
・ヘッドライト
・地図
・山や歩き
・フィールドサイン
・いのしし
・ピンクテープ
・フィールドアクセス
・低山のリスク認知
・ザックのストラップ
・ペース
■ 自然観を適切に調整する
私はかつて、ただの疲れた都会人で、”自然” に憧れる初心者でした。
あの頃は、自然は私にとって、とってもポエティックでした。自然の良い面しか見ていなかったのですね。癒しでした。
振り返ってみると、私の自然観は
雑誌に与えられたもの、
でした。今では雑誌など全く読まないんですけど…
”自然”というものへ、漠然とした憧れ、美しくてステキなもの、という気持ちがありました。
山のリスクというのは何なのか?まったく自ら考えることがなかったな~と振り返って思います。自然=空気がきれい、自然=美しい、自然=善きもの…それしかなかった。とくに私はアメリカ的で、自然に対しては一切手を加えてはいけないと思っていました。
それに、低体温症とか、野生動物とか、道迷いや遭難とか、全くをもって
実感がない
世界にいました。
山のリスクがわざわざ雑誌等で、言語化されていないのは、わざわざ言語化しなくても、本来は、見れば明らか、だからなのでしょう。感じるもの、ということです。
とくに、売れることが大事である雑誌等の与えるイメージは?というと、圧倒的にポジティブ!もちろん、雑誌も、危ないよとは言うのですが、それが具体的にどうリスク対策したらいいのか?って部分が…漠然としていました…。
漠然とした怖さ=つかみどころがなく対処できない不安、です。
というので、結果としては対策しようもなく、対処しないで山に行っていました。たとえば地図を持たないで行くなどです。それが危険だとも分からない段階だから、別に怖くも何もなかったんですよね(笑)。
例えば、当時は、どういう風に無知だったかというと、植林を見ても、自然だ~と思っていました(笑)。植林=人が作った林です。あれ?人工物?言われたら当たり前なんだけど(笑)。
そういう風なので、山は危ないと言われるし、漠然としているため、なんとなく自然を恐れる=必要以上に恐れる、になってしまっていましたね。
当然の帰結として、晴れの日専門登山でしたが、それは、雑誌があぶない!と脅していたからです(笑)。
一人で歩いた山中湖の山、雨でも、山は歩けるんだ~というのも、一つの驚きでした。
まぁ、振り返ると、要するに都会で読む、”山の雑誌”が読者に与えるイメージのままの”自然像”が、そのまま”私の自然観”でした(笑)。それは私が来ていた服やザックにも表れていたんですよね。
私の山の歴史は、そうした
雑誌が与えた固定観念
がガラガラと音を立てて崩れていくプロセスでした。今回はご一緒した友人にとって、一つでいいから、そういうプロセスの糧になったらいいな…と思った山でした。
昨日は、少しは、”歩き”もしておきたい!と思い、井原山にトレーニングに行きました。
ご近所の背振、私は全山縦走、まだ歩いていないので、歩いてもいいな~という思いがあります。今年こそはやっておきたいです。
背振の全山縦走は70km!歩き甲斐たっぷり。来てすぐのころ、やるべきだと分かっていたのですが…。給水や幕営がネックで…。イノシシに一人でご対面はやだなぁ…とか。
今回は、女性の初心者の方との山です。蘇る自分の初心者時代…(笑)。
■ 山の選択
今回は本当は晴れたら久住へ偵察と思っていたのですが…久住はしっかりトレイルがある安全な山だからです。しかし、展望を求める山なので、何も見えない曇りの時にわざわざ行くものでもないだろうと、近所の山に変更しました。
宝満も候補に挙がりましたが、石畳=滑る。宝満も色々ルートはあるけれど…、辞めておきました。
雨だったので、体が冷えるだろうし、と思い、ほとんど樹林帯で風が避けれる山&温泉がある山が候補に。
候補には野河内往還もありましたが、普段地図をもって山に行ったことがないという段階の方だったので、辞めておきました。野河内往還は、エアリアの地図にない登山道で、道の整備度合いがあまりきちんとしていない可能性が濃厚だからです。
それにピークハントだと累積標高があるので、少々きついかもしれないと思いました。
スキルが未知数の方と行くには、あまり累積標高差がない縦走路みたいなところがいいかもです。
■ ヘッドライト
以前2名のクライマー初心者をクライミングで見晴らし岩や油山川に連れて行ったことがありますが、初心者さんは軒並みヘッドライトを持ってこない。とても多いというか全員そうです。
低山=道迷い。低山=景色がどこも同じ。迷う=暗くなる。暗くなる=ビバーク…。
背振の稜線は、スタートすると早速、杉植林です。
近場の山というのは、あちらこちらから道が合流するもので、ピンクテープを追っかける山をしているだけだと、下りには、合流したピンクテープが「こっちにおいで」に見えてしまい、そちらに吸い込まれて行ってしまうリスクがあります。植林って360度景色が似ているからですね。
仮にそうなってしまい、来た道でないところに入ってしまっても、それと気がつくのが遅いと?暗くなれば動けません…ヘッドライト、もしくはレスキューシートが必要。
一般登山者の初心者さんの場合、そんなリスクは分からないので、ヘッドライト&レスキューシートを持つニーズ自体が分からないだろうなぁ…。
下手に動くと、小さい山でも崖はいっぱいあるので、人はコロンと転がって頭でもぶつければ、その上に雨でも降れば寒くなって、えらい目に合います…。まぁ、そうそうないとは思いますが。
■経済ペースで歩く
歩きというのは、ほんと驚くほどゆっくりでいいのですが、”ゆっくり確実”を積み上げていると、まぁ、自然とだんだん早くなっていきます。
誰か人と歩くのは、ペースを作る段階ではいいのです。話をしながら歩いても、息が切れないくらいがいいので。おしゃべりする相手が必要です。
これが一人だと気がつかないうちにハイペースになってしまいますよね。
マフェトン理論で、心拍数が120くらいで歩くと脂肪燃焼効率が良いと言われていますが、たぶん、それは経済ペースなのではないか?と思います。
山の世界では言葉として、経済ペースという言葉がなかなか使われなくなったような気がしますが…気のせいかなぁ?
私はここはトレランも可能な道だなぁと思いました。ただランするにしても、登りだしのエンジンかけ始めは、ゆっくりがいいかもしれないです。
■笹、展望地
井原山までは、あとはミヤコササの中をくぐりながら歩く楽しいのんびりした道でした。心配したぬかるみも、そうひどいことはありませんでした。笹にはマダニのリスクがあります。おしっこのときは笹のところより違うところがいいかも(笑)?
井原山の開けた展望地では、福岡市内が見下ろせ、そして、お!という幕営適地を発見しました。でも、テントは一つが限界っぽいです。
■ 体をいたわる
山頂で、彼女がおいしいキビのおにぎりをくれました!うれしかった。
帰りに三瀬で温泉に入って終わりにしました。山で汗をかいた後は、温泉に入って筋肉を緩めると、体の負担も取れて、とってもいいです。
私はレディースディになってしまい入れなかったので、おいしいいちごアイスを食べました☆
■ まとめ
この倒木はただの倒木でした |
しかし、初心者時代の方にとって、ウエアやザックよりも、
ヘッドライトとレスキューシートは必携だな~と
今回、強く実感しました。装備は、やはり易しい山に何度か行って、自分の持ち物を見せてあげるのが一番良いことかもしれません。
私も初心者時代に買ったヘッドライトは3年くらい全く出番がなかったといえば、そうなのですが(笑)。
今回お伝えした技術スキルは以下です。
・ヘッドライト
・地図
・山や歩き
笹の道 楽しいです |
・いのしし
・ピンクテープ
・フィールドアクセス
・低山のリスク認知
・ザックのストラップ
・ペース
■ 自然観を適切に調整する
私はかつて、ただの疲れた都会人で、”自然” に憧れる初心者でした。
あの頃は、自然は私にとって、とってもポエティックでした。自然の良い面しか見ていなかったのですね。癒しでした。
振り返ってみると、私の自然観は
雑誌に与えられたもの、
でした。今では雑誌など全く読まないんですけど…
”自然”というものへ、漠然とした憧れ、美しくてステキなもの、という気持ちがありました。
山のリスクというのは何なのか?まったく自ら考えることがなかったな~と振り返って思います。自然=空気がきれい、自然=美しい、自然=善きもの…それしかなかった。とくに私はアメリカ的で、自然に対しては一切手を加えてはいけないと思っていました。
それに、低体温症とか、野生動物とか、道迷いや遭難とか、全くをもって
実感がない
世界にいました。
山のリスクがわざわざ雑誌等で、言語化されていないのは、わざわざ言語化しなくても、本来は、見れば明らか、だからなのでしょう。感じるもの、ということです。
とくに、売れることが大事である雑誌等の与えるイメージは?というと、圧倒的にポジティブ!もちろん、雑誌も、危ないよとは言うのですが、それが具体的にどうリスク対策したらいいのか?って部分が…漠然としていました…。
漠然とした怖さ=つかみどころがなく対処できない不安、です。
というので、結果としては対策しようもなく、対処しないで山に行っていました。たとえば地図を持たないで行くなどです。それが危険だとも分からない段階だから、別に怖くも何もなかったんですよね(笑)。
例えば、当時は、どういう風に無知だったかというと、植林を見ても、自然だ~と思っていました(笑)。植林=人が作った林です。あれ?人工物?言われたら当たり前なんだけど(笑)。
そういう風なので、山は危ないと言われるし、漠然としているため、なんとなく自然を恐れる=必要以上に恐れる、になってしまっていましたね。
当然の帰結として、晴れの日専門登山でしたが、それは、雑誌があぶない!と脅していたからです(笑)。
一人で歩いた山中湖の山、雨でも、山は歩けるんだ~というのも、一つの驚きでした。
まぁ、振り返ると、要するに都会で読む、”山の雑誌”が読者に与えるイメージのままの”自然像”が、そのまま”私の自然観”でした(笑)。それは私が来ていた服やザックにも表れていたんですよね。
私の山の歴史は、そうした
雑誌が与えた固定観念
がガラガラと音を立てて崩れていくプロセスでした。今回はご一緒した友人にとって、一つでいいから、そういうプロセスの糧になったらいいな…と思った山でした。
今日はぽかぽか。風がリスクになる |